フリーターの若者が抱えている悩み

若年層フリーターの実情を正しく把握することは、フリーターを続けることの
リスクを伝えるのに最も効果的だと思います。
そこでいくつかのポイントに分けて、若年層フリーターの実情について見てみましょう。

若年層が抱えている悩み事

フリーターの中でも若年層フリーターはこれから先の人生において、
どのような悩みを抱えているのでしょうか。
フリーターとそうでない人でどのような違いがあるのかを考察していきます。

1位:お金に関すること

お金に関する悩み事は、若年層全体で見ても1位ですがフリーターに絞ってみると
その割合は70%を超えています。
つまり若年層フリーターの大半の人は、お金に関する悩みを抱えていることになります。

2位:仕事に関すること

若年層全体でみると仕事に関する悩みは3位で37%ですが、フリーターになると
2位になり52%に跳ね上がります。
実に2人に1人が仕事やアルバイトに関することで悩んでいることになります。
これは、普通に正社員として働いている人と、そうでないフリーターとの間で
仕事そのものへの切迫感が違うことを意味しているでしょう。

3位:人生に関すること

若年層全体では人生に関する悩みは2位で37.5%ですが、フリーターになると3位で47%になり
順位で見れば下がりますが、割合では10%近くも上がっています。
これも2位の仕事と同じように、フリーターという境遇からくる不安や悩みによるものと考えられます。

4位:就職に関すること

就職に関することは若年層全体で31.5%、フリーターで33.9%で順位もともに4位で
意外にもそれほど大きな差が出ていないことがわかりました。
ただ、2位の仕事に関することに集約されている可能性が高いので、
一概にフリーターにとって問題になっていないとは言い切れないでしょう。

5位:恋愛のこと

恋愛に関することは若年層全体で26%、フリーターで31%と若干多い印象です。
やはりプライベートを優先する傾向が強いといえるかもしれませんが、
5%なので誤差の範囲とも取れます。

上記以外:若年層全体よりも相対的に悩み事が多い傾向にあります。
老後に関する悩みで見れば、若年層全体で7%ですがフリーターでは14%となり
10人中1人以上が老後に悩みや不安を抱えている計算になります。

どのように働いて生きていくべきかを悩む傾向にある

フリーターは気楽なものであるというイメージが日本社会的に定着していることでしょう。
確かにフリーターという呼称からも、自由なイメージがありますが悩みの傾向を見れば
一概にそうとは言い切れません。

周囲にアレコレ言われることが影響しているとも言えますが、本人たちなりに
将来に対する不安や悩みを抱えながら生活していることがわかります。
そしてそれは「気楽」でも「自由」でもない「もやもや」した悩みなのでしょう。

どのように働けばいいのか、生きていくためにはどうすればいいのか
そういった漠然とした悩みを自覚しつつも抜け出せずにいるのが、現在の日本社会における
フリーターの実情だと言えるでしょう。

単に批判、非難をするのではなく、どうすれば非正規から正規雇用になれるのか
フリーターとしての問題を解消する方法は「就職すること」の1点のみに集約されてしまうのか?
という疑問を投げかけているような気がするのは、間違いではないでしょう。