フリーターの将来を考えたことってあります?

若年層フリーターが自分の将来像に関して、どういった考えを持っているのか
その実情を知ることでフリーターから抜け出すためのヒントを見つけられるかもしれません。
では大学生、高校生、そしてフリーターそれぞれの将来像に関して考察してみましょう。

特にイメージはないが突出しているのは、将来像を定める必要性が薄いから

若年層フリーターの将来像で突出して目立つのが「特にイメージはない」という項目です。
大学生、高校生はともに4.8%、7.1%と低い割合になっていますが、フリーターになると
19.9%とほぼ2割の人が将来像についてイメージを持っていないとしています。

これはフリーターという状況に置かれていることで、将来について今考えても仕方が無い
という考えが根強くあるのではと思われます。
今はフリーターなんだから将来のことを考えるより、日々生活を送ることだけを考えている
といったところでしょうか。

この考え方こそが、フリーター特有のものだとわかります。
大学生や高校生のときにはある程度のイメージを持っていた人でも、フリーターになると
とたんにイメージを持たなくなってしまうのは、考えることを放棄してしまう状態にあると言えます。

就職についてのイメージを持つ人の割合は一番高いのは、正社員への就職が念頭にあるから

就職に関するイメージを持つ人が、フリーターの中では一番多くなっています。
それでも大学生や高校生に比べると低いのは、おかれた状況によるものと言えるでしょう。
それぞれの割合は、大学生で52.6%と半数以上、高校生でも43.0%となっている
フリーターは26.1%と10人中3人程度の割合です。

フリーターでもアルバイトなどで収入を得ている人が多くいるわけですが、それでも将来像として
就職をイメージするのは、正社員として働くことが念頭にあるからでしょう。
割合として学生よりも低くなるのは、就職については一休みしようという考えが見えてきます。

このあたりが「特にイメージはない」とリンクしている部分ではないでしょうか。
学生時代は就職のイメージを持っていた人が、フリーターになってそのイメージを捨てることで
「特にイメージはない」という位置に収まっていると考えられます。

社会人生活のイメージが少ないのに「結婚」へのイメージが強く見られる

働くことへのイメージが少ないため、社会人生活へのイメージも学生より低い割合となっています。
しかし結婚へのイメージが学生よりも高いのは不思議な現象と言えます。
結婚をイメージする人の割合は、大学生で7.1%、高校生で8.1%と10%未満になっていますが
フリーターになると16.1%と倍増していることがわかります。

結婚するためには、安定した収入が欠かせないのは言うまでもありませんが、
就職へのイメージが低いのに結婚というイメージを強く持つ人が増えるのはなぜでしょうか、
安定した生活を意味しているのか、老後への不安を結婚に転嫁しているのかもしれません。

まとめ

これらの割合からフリーターという状況に置かれることによって、将来へのイメージは
それほど深刻なものではないことがわかります。
つまり「フリーターであること=とりあえず生活できればよい」という考えに落ち着いているのです。

だとすれば、フリーターから抜け出すには「今」を考えるのではなく「将来」をより具体的に、
就職や収入という点においてイメージすることがポイントとなるでしょう。

置かれた状況に甘んじていると、どうしても堕落してしまうのが人間という生き物ですから、
危機感を持って将来を見据えていくようなきっかけを自分で作り出していくことも必要になるでしょう。
行政や社会に依存しすぎるのは甘えであり、義務教育の範疇で無い以上は自立することが求められるのです。