JSAG 会員ログイン  
システムアナリスト試験
日本システム
アナリスト協会
入会案内
支部の活動
活動成果
セミナー情報
システムアナリスト試験
システムアナリスト試験
試験解答例
合格体験記
試験勉強法
 
書籍紹介
リンク
お問い合せ

日本システムアナリスト協会会員と有志による

システムアナリスト
平成14年度秋期 情報処理技術者試験解答例

午 前 解答例
午後1 解答例 コメント
午後2 解答例 解答のポイント



午前 解答例

問1 問11 問21 問31 問41
問2 問12 問22 問32 問42
問3 問13 問23 問33 問43
問4 問14 問24 問34 問44
問5 問15 問25 問35 問45
問6 問16 問26 問36 問46
問7 問17 問27 問37 問47
問8 問18 問28 問38 問48
問9 問19 問29 問39 問49
問10 問20 問30 問40 問50

午前はシステムアナリスト、アプリケーションエンジニア、プロジェクトマネージャ共通問題です


午後1 解答例

問1(H:橋口 M:馬郡 T:TAC K:日経産業新聞)
設問1 H @ 顧客をキーとして複数の案件をまとめて出力する機能はB社システムが先行している
A システム機器販売の実績はB社だけで、これに関する機能はB社システムだけにある
M @ 顧客毎の案件管理が容易なため、既存顧客サービスのトータル化が迅速に実施できるため
A 新規ターゲット企業に対し多面的な営業活動を実施する場合の計画・立案が容易だから
T @ 顧客をキーとして複数の営業案件や過去の案件をまとめてみる機能があるから
A システム機器販売の営業案件を管理し,販売管理システムに引き継ぐ機能があるから
K @ 顧客をキーにして、複数の営業案件や過去の案件をまとめて見ることができるため
A システム機器販売管理の面からも、受注番号で機器の手配状況を把握できるため
設問2 H @ サービスメニューで仕分けられたターゲット企業の過去及び進行中の案件情報と実績情報
A ターゲット企業のシステム機器装備状況と対応するシステム計画に関する分析情報
M @ 財務会計、販売管理、人事・給与等、情報システム導入状況の情報
A 経営方針、中長期計画、財務状況、業務上の問題点等の情報
T @ ターゲット企業として選定するために,顧客の課題やニーズに関する情報
A サービスメニュー別に記録してある,自社が提供したサービスの実績情報
K @ 営業案件に基づくサービスメニュー分類毎の顧客の課題及びニーズに関する情報
A 自社のサービスメニューに合致するターゲット企業の状況とその分析結果
設問3 H @ 案件ごとの実績情報を、顧客とサービスメニューで仕分けして経営情報システムにわたす
A 案件ごとの成約確率から受注見込み額と必要コストを予測して経営情報システムにわたす
M @ 進捗把握、利益管理のために案件毎の受注時期、受注額、受注確率等を予測する機能
A 事業展開検討の為、サービスメニュー毎の提案件数・額、成約件数・額等を管理する機能
T @ 事業展開の把握のために,営業案件とサービスメニューの関連が付けられるようにする
A 利益管理のために,営業案件ごとの見積工数・金額に対する実績工数・金額を把握する
K @ 事業計画の進捗状況の把握や利益管理の為の予測情報をタイムリーに出力する機能
A メニューごとの計画と実績を把握、分析して事業展開の意思決定に役立てる機能
問2 (H:橋口 M:馬郡 S:須藤 T:TAC K:日経産業新聞)
設問1 H @ 開発状況などの情報を発信・共有するための再開発地域のホームページを開設する
A 地域全体で共同利用できる、共有区域・設備・空調・照明などの監視・制御システム
B 地域内で登録された駐車場全部の場所、利用状況を一括管理、案内・誘導するシステム
M @ 事務棟駐車場を含め、空き駐車場を案内することで来街者の利便性を高めるシステム
A 住宅棟管理組合、テナント等の情報発信や商業施設の予約等を行うポータルサイト
B 建物、駐車場等、出入口への侵入感知や照明、空調等の設備機器を集中監視するシステム
S @ 地域情報発信や住民意見箱などを目的としたホームページの開設
A 自動車の誘導や駐車場の利用状態を表示する道路情報システム
B 地域全体の設備機器の管理や緑地監視を行う地域モニタリングシステム
T @ 地域案内などの情報発進や掲示板による意見交換を促進するホームページの開設
A 照明,空調設備などの集中制御システムや,侵入検知などの監視システムの協同利用
B 駐車場の駐車可否の表示や誘導の電光表示板などを制御するシステム
K @ ホームページの開設による、総合的な対外への情報発信と、内部での情報利用
A 駐車場の統合管理による事務棟及び商業施設利用者への空きスペース情報の提供
B 施設の統合管理システムによる、設備機器及び、侵入監視機器や監視カメラの集中制御
設問2 H @ 1枚で、サービスすべてが利用できること
A 導入費や利用料金・リース料が安価なこと
B 紛失時のプライバシ保護・再発行対策
M @ 個人を特定する認証機能を要すること
A データの書込み、保持、参照ができること
B データの改竄・漏洩防止等が図れていること
S @ 個人のプライバシーの確保
A ICカードの規格統一
B システム導入費、運用費が安価
T @ 鉄道事業者やバス事業者との共同利用が可能
A クレジットカード等の金融業界との共同利用
B 利用料金などの運営費の負担の軽減
K @ 利用効果に比べて安価なこと
A 他のカードとの互換性があり便利なこと
B 安全性についての保証があること
設問3 H 参加者が同質で同量の情報を所有できるように、アクセス方法に留意して情報を公開する
M システム導入費用及び運営費用の低減と利用頻度に応じた費用負担の公平性が重要である
S 特定の事業者の有利不利にならないよう意見調整すること
T X 自治体の費用負担と各事業者の費用負担割合の基本方針を事前に決定しておく
K 事業者毎のニーズ把握、及び受益の予測と、これに基づく費用負担の割合
問3 (H:橋口 M:馬郡 S:須藤 T:TAC K:日経産業新聞)
設問1 H @ 顧客貨物が輸送ルート上、ドアツードアのどの地点にあるかの情報
A 主要な定期航空貨物便の運行スケジュールとその利用可否状況
M @ 配送日時・遅れや貨物破損の状況等の提供していない詳細な情報
A 適切なタイミングで輸送する為のルート毎の必要日数、コスト情報等
S @ 航空貨物輸送予約システムにおいて、予約状況等のデータを提供
A 貨物追跡システムにおいて、配送日時等のデータを提供
T @ 適切なタイミングで貨物を配送できるような輸送ルートの提案
A 配送日時など,貨物追跡システムで提供していない詳細な情報
K @ 輸出予約の問合せに対する、可否のタイムリーな回答
A 輸入貨物に対する、配送予定日時等の詳細情報の提供
設問2 H @ 輸出貨物の集荷、商品ラベル付け、仕向け地別の荷姿調整と梱包
A S社倉庫内での在庫管理と記帳報告及び保税倉庫との出し入れ管理
B 輸入貨物の開梱、数量確認、仕向け地別のタグ付け・分封と配送
M @ 輸入貨物配送前の商品ラベル付け等の流通加工サービスの提供
A 営業員が介在しない電話、FAX等での自動予約サービスの提供
B 品目毎の在庫数量把握や商品の鮮度管理等の在庫管理機能の提供
S @ 適切なタイミングで貨物を配送できるような輸送ルートの提案
A 輸送費用の一括請求、貨物預り証の発行サービス
B 商品ラベル付けや在庫管理などの付加価値サービス
T @ 顧客が支払う輸送費用の一括請求,貨物預り証の発行通知
A 貨物の配送前の商品ラベル付けや在庫管理などの付加価値サービス
B 貨物破損,配達遅れなどのクレームに対する迅速な対応
K @ 顧客からの引取を含む、ドアツードアの一貫輸送サービス
A 商品ラベルづけ業務、在庫管理業務代行サービスの提供
B 顧客毎に輸送費用をとりまとめ、一括請求するサービスの提供
設問3 H (1) 顧客別に主要商品を登録し、HP上で輸出貨物明細を送信できるCGIと連結する
(2) 貨物の梱包、荷姿・重量実測などを入荷順でなく、運行順・搭載順に行えるようにする
M (1) FAX−OCRの採用等、ディジタル化できていない顧客への対応を考慮すべきである
(2) 本社が作成する輸出貨物の通関予定リストに沿った作業予定作成を考慮すべきである
S (1) なりすましや改ざんに対する対策およびデジタル化に対応できない客への配慮
(2) 倉庫で行う計測等の業務を入荷順でなく搭載便順とする
T (1) ディジタル化に対応できない顧客からのファックスデータも効率的に取り込める仕組み
(2) 貨物の入荷順ではなく,予約情報と通関予定を考慮した効率的な計画に基づき作業を行う
K (1) インターネットを利用できない顧客について、電話やファックスに基づく代行入力手段
(2) 輸出手続き予定を倉庫に通知することによる通関準備作業の優先順位付け
問4 (H:橋口 M:馬郡 S:須藤 T:TAC K:日経産業新聞)
設問1 H @ 定性的目標や個別的テーマを、定量的または戦略的効果に把握できる指標と仕組み
A 導入進捗状況や導入後の効果を、計画時と比較・検証し、次回に活かせるサイクルの確立
M @ 導入後の効果検証を経営線楽の視点に立ち、測定、分析、評価する仕組みを構築する
A 情報化投資の選定基準を省力化から経営の効率化、競争力の強化という観点へ移行する
S @ 研究部門情報化プロジェクトのような定性目標に対する評価方法の策定
A 情報化プロジェクト導入後における効果の検証および検証方法の策定
T @ 経営戦略への支援プロジェクトを優先するように優先順位の基準を変える
A 情報化投資案件の導入後の効果の検証を行い,その結果を反映して投資案件を選定する
K @ 開発終了時の実績把握、導入後の効果検証による投資有効性の判断を行う
A 情報化計画時の予算や納期の見積精度向上のため、実績の集約、技法の導入を行う
設問2 H @ 移設可能なサーバはコンピュータセンタに移設し、運用を情報システム部に移す
A 移設不可なサーバには、稼動管理や性能監視などの標準的な運用機能を組み込む
M @ 研究所システムのサーバーを信頼性、安定性、可用性の高い専用機へ更改する
A 稼働管理などの標準の運用機能の組み込みを行うと共に、センタから遠隔で監視する
S @ ハードディスクの2重化などによる障害の回避
A 開発に利用したパソコンのまま運用に入らず、専用のパソコンで運用する
T @ 開発用パソコンを流用せず,本番運用に必要な性能を見積ったうえで機器導入する
A 稼働管理や性能監視などで情報システム部から遠隔管理できる運用機能を組み込む
K @ ハードの二重化を行い、障害が発生しても、直ちにシステムが停止しないようにする
A 稼動管理、運用管理ツールの導入と、標準運用手続の設定、並びに運用体制の確立を行う
設問3 H (1) 経営的視点から情報技術を利用した業務改革を企画・提案し、遂行を支援できるスキル
(2) 精度の高い計画・予算を起案し、納期・費用を予定通りに管理・実行できるスキル
M (1) 経営戦略や方針の基に社内業務の問題点や利用者のニーズを把握し改善策を立案する能力
(2) 問題解決技法等のビジネススキルと業務担当者、メンバー等とのコミュニケーション能力
S (1) 業務知識の研修や利用部門のニーズを把握するしくみの導入、部門を超えた人事交流
(2) 開発や運用ツールの研修、問題解決技法等のビジネススキルの研修、将来像を示す
T (1) 情報技術を利用し,経営の視点に立った業務改革に関する提案をするスキル
(2) 精度の高い予算や納期を計画し,プロジェクトの納期や費用を守るように管理をする
K (1) 業務に対する現状知識と業界動向等の関連知識、及び問題解決能力
(2) プロジェクト資源の最適活用能力及び社内調整能力並びにプレゼンテーション能力


午後1のコメント、感想

問1
設問1 H ポイントは2つ。
 ・B社システムが機能・要件とも上位で先行している
 ・機器に関してはB社だけ。A社は扱ったことがない
設問2 H キーワードは2つ
 ・サービスメニュー
 ・ターゲット企業
設問3 H キーワードは2つ
 ・実績
 ・予測・予想
問2
設問1 H 消去法で3つは導かれるが、あまり具体的に書くとユーザ像3者すべてがカバーされない怖れがある。
表現に留意し、具体性をあきらめるか、「共通・共有」などを文中に挿入する。
設問2 H 「利用面から見た」という制約に注意。システム側でなくユーザ側に立たねばならず、その意味で「規格統一」に触れるのは得策ではないかも。
設問3 H 40字という制限が難問にしており、「情報公開」に逃げるのが無難だろう。
設問3 S テナントや住民代表が協議会に参加しているとは問題文に書かれていない。
オーナーだけの会議であり、将来蒸し返される可能性あり。
設問3の別解 S テナント企業・店舗や住居予定者も協議会へ参加させること
設問3の別解 S コストアロケーションの際に受益者負担の原則を守ること
設問3の別解 S 他地域の類似事例を調査し、意思決定プロセスの参考にすること
問3
設問1 H サービス自体は問題文にあっても、S社が提供しているかどうかを文中で確認しないといけません。
時間制約があって焦ってると、失念しがちです。
設問2 H 倉庫業、陸送などグループ全体で、現状どれだけ対応しているかの現状記述が少ないので、どう分けて記述するか迷います。
設問2 S 「ドアtoドア」を読み落とし。別解でなく、本命。
設問2の別解 S 輸出貨物の集荷サービスまたは宅配業者との連携
設問3 H (1)は、なぜディジタル化できないかの事由が書いてないので、EDIはちょっと難がある別解かも知れません。
設問3(2)の別解 H バーコードタグなどによって、分封商品・梱包貨物の数量・荷姿情報を電子化して扱う
問4
設問1 H こういう長い問題文の時は、問題文そのもので答える設問が多いですね。
設問2 H 40字だと、サーバに関しての2つになってしまいます。夜間の管理とホストの連携も挙げたいところなんですが。
設問2の別解 H @可能なサーバはコンピュータセンタに移設し、不可なサーバには運用管理機能を組み込む
Aハード構成やホストとの連携を調査し、夜間の運用を監視し、対応できる体制を作る
設問2の別解 S コンピュータセンタに移設が可能なサーバは速やかに移設する。
設問3 H 要するに、それぞれSAとPMのスキルですね。
設問3(1)の別解 H 経営知識、利用部門の業務知識、業務改革の企画・立案スキル、ニーズ把握の人的スキル
設問3(2)の別解 H 進捗管理、予算管理、納期管理、費用管理などのプロジェクトマネジメントスキル
設問3 S 問題を読み違えた。スキルの内容をあげるべきところ、  どのような訓練をすれば良いかを書いてしまった。



午後2 解答例
問2 情報システムの全体構想の立案について(橋口)
中堅建設会社の新情報システムの全体構想

ア−1.当社の概要
 当社は、従業員400名、売上70億円の中堅建設会 社である。売上・利益の安定化のため、5年前に人材派 遣業やOS分野にも進出している。
 当社には、20年前に自社開発した経理システムがあ る。決算処理を目的とした月次バッチのシステムなので、 もともと受注管理・外注管理などの機能は少なかった。 テーブルへのフィールド追加などで機能充実を図ってき たが、新事業の売上・仕入れ管理は建設事業と異なり、 経理システムの更改を求める声が多くなっている。
 建設事業部でも、10年前に進出したマンション改築・ 改装分野が事業部売上の7割を超えるようになり、従来 と違った顧客対策、外注・工程管理体制が求められてい る。

ア−2.業務革新と新情報システム
 昨年、それまで新事業・新規分野への進出を積極推進 してきた専務が新社長に就任した。新社長は、直接陣頭 指揮を執ってきた経緯から、体制・組織の刷新を含めた 業務革新が必要と考えていた。
 わたしは、建設事業部の本部機能と管理部門を兼ねる 工事業務室長であり、ISO推進室長及び情報化推進室 長も兼任している。発足した業務革新プロジェクトの事 務局長及び情報分科会座長として、プロジェクト全体及 び新情報システムの全体構想を主導した。
 業務革新の理想とするビジネスイメージは「利益の仕 組みと出所を明確にし、組織としてこれを共有する」で あった。具体的には、次の2つである。
 ・仕組みと出所は、タイムリな予実分析と予想分析で明確にする
 ・組織と個人の目的共有を、迅速かつ強固なネットワークとツールで確実にする
(以上 答案ア:800字ライン)

イ−1.新情報システムの全体構想
 わたしは、前掲の理想のイメージから、次の3つが当 社の革新の方向であり、新システムの全体構想のポイン トであると判断した。
 a.個人の知識・スキルへの全面依存ではなく、組織としての総合力が発揮できる
 b.商品そのものでなく、サービスのあり方と顧客満足へのシフト
 c.明確なセキュリティポリシとリスクマネジメントに基づいた管理
 aは、部門内での情報共有や連絡・指示などの強化だ けではなく、組織の改組、部門間での社員の移動、交流 にも対応できるシステムを求めている。固定的なホスト −端末式のハード構成や、操作・習熟に時間のかかるシ ステムでは、この要求に対応できない。全社的に統一さ れた、簡便なユーザインタフェースも必要であろう。
 bは、これまでの受注番号だけによる経理データの管 理ではなく、新しいキーを求めている。情報系データの 充実だけでなく、経理データや部門をまたがった参照・ 集計・分析が可能になるように、エンティティの再抽出 が必要であろう。
 cは、aで求められた簡便さを損なうことなく、実現 化しなければならない。しかし、ポリシの組み方によっ ては、新システムの全体構想が後戻りする恐れもある。 当社には、この方面の経験はほとんどない。実績豊富な 外部の専門化に任せるのがよいと考えた。

イー2.新情報システムのシステム化方針
 わたしがまとめた全体構想のうち、システム化方針は 次のようなものであった。
 ・現状のVPNを基礎に、携帯電話からのアクセスへ対応できる様に、スピード・容量向上へ整備する
 ・一人1台PC体制を維持するが、機種・OS・ソフトなどのバージョンを統一する方向で新規購入を調整、管理する
 ・システムアーキテクチャはオープン系とし、具体的にはWebアプリを念頭に検討し、統一する
 ・全社的な業務モデルの作成、エンティティ抽出、データベースの定義を最優先する
 ・セキュリティとリスク関連は、定期的コンサルテーションも含んで外部専門家に委託する
 ・運用・保守が中心の現在の情報システム室を、戦略立案、企画、資源管理を中心とする情報管理室に改組する
 ・開発・運用・保守の実務はアウトソーシングとし、将来はハードやPCも含めたリース契約へ移行

ウ−1.全体構想の評価
 新情報システムの全体構想は、業務革新プロジェクト と並行で行われた。プロジェクトでは回を重ねる度に具 体的なイメージとギャップ分析が明らかにされてくる。
 しかし、わたしは、1つ1つの業務に対するITやシ ステム事例の提供は避けるようにした。具体的事例によ って、分科会の方向も影響を受けるし、個別システムが 固定化されるのを恐れたのである。
 例えば、「こういうCRMシステムがある」と紹介す れば、その事例が当社でも成功しそうに映るし、新シス テムの全体構想もCRMシステム導入を前提としたもの になるからである。それよりも、当社が本当に必要とし ている顧客満足度と指標について議論し、定義してもら ったほうが、より有益である。
 システム化方針の個々については、特にセキュリティ とリスク関連を外部専門家に委託したのが有効であった と判断している。外部専門家の選択は、情報システムだ けでなく、危機管理を含めて全社的な問題に対応できる ことを条件にした。そのため、業務革新プロジェクトの リスク分科会の運営が楽になった。
 また、アウトソーシングが、情報システムだけの解決 策でなく、他の業務にも通用できることが理解され、総 務・経理などの管理部門だけでなく、一部の営業・工事 業務革新の解決策としても挙がっている。
(以上 答案イ、ウ:1700字ライン)
コメント

 ちょっと流れが変わったんでしょうか? 問題文でテーマの制約を狙ってるみたいですね。
 今までの問題は、どちらかというと、工程かタスクの範囲を指定する感じでした。 今回はテーマだけを制約して、情報戦略の妙とかを競うことを排してる感じです。
 準備をしていても、書き難いでしょうね。なにより、テーマが制約されてますから。 逆に設問は、書き易い、あまり制約のないものですが、これを「自由に書きなさい」と字義どおり採っていいものなのか迷います。
 設問で、SAの工程・タスクの流れに沿ったような誘導をしてくれると、安心して書けるんですが。

 問2でのポイントは、やはりアですね。(問2に限ったことではないですが)
アを軽くさらりと書くことができれば、イ以降が楽になります。
 設問アを「変革の認識のプロセス」と解釈すると、まず800字ではおさまらないし、 拡散し過ぎて、イ以下での収束と辻褄合わせでボロボロになるでしょう。



午後2 解答のポイント

試験問題が指定するアウトラインとその中に含めるべきキーポイント (藤井)
これは,あくまで試験問題の要求事項です。具体的にどのように展開するかは,各受験者に任されています。
問1 ビジネススピードの向上を目指すIT戦略の立案
設問/章 アウトラインとキーポイント
第1章 ビジネス環境と情報システムの状況
(設問アの答え)
1.1 企業のビジネス環境の概要
 消費者のライフスタイルや価値観が多様化し,市場が急速に変化している。このようなビジネス環境の中で,経営判断や業務遂行の迅速化(以下,ビジネススピードの向上という)は,各企業にとって大きな経営課題の一つである。

1.2 情報システムの置かれた状況の概要
 ビジネススピードの向上を目指し,IT戦略を立案する。
第2章 IT戦略の立案と工夫
(設問イの答え)

2.1 ビジネススピードの向上を目指して立案したIT戦略

 次の中から1つ選んで論述

  • 経営指標を随時,最新の状態で把握し,問題を素早く摘出することで,経営判断の迅速化を目指したERPシステムを構築する。
  • 供給者から消費者までを結ぶ,調達・製造・販売の一連の業務のつながりを円滑にし,迅速な商品提供を目指したSCMシステムを構築する。
  • 顧客からのレスポンスやクレームなどについて関係部署が情報を共有化し,迅速な顧客対応を目指したCRMシステムを構築する。

2.2 特に重要と考え工夫した点
 ビジネススピードの向上を目指すIT戦略の立案に当たって,システムアナリストは,その有効性を評価するために,ベストプラクティスを研究したり,ITの自社への適合性を検討したり,技術動向を判断したりすることが重要である。

第3章 IT戦略の評価(設問ウの答え) IT戦略の評価
問2 情報システムの全体構想の立案について
設問/章 アウトラインとキーポイント
第1章 情報システムの全体構想の立案時の経営環境の変化とビジネスの変革
(設問アの答え)
1.1 経営環境の変化の概要

1.2 ビジネスの変革の概要
 グローバルな競争に勝ち残るための事業の再構築
 経営資源の最適配置のための企業統治の強化
 ビジネスチャンス追求のための新しいビジネスモデルの構築
第2章 情報システムの全体構想とシステム化方針
(設問イの答え)

2.1 ビジネスの変革の中で立案した情報システムの全体構想
 ビジネスの変革に柔軟に対応できるシステム化計画が求められる
 ビジネスの方向性を的確にとらえ,中長期的かつ全体最適の視点から情報システムの企画・設計・開発・運用に関する全体構想を描き,この全体構想の下で,個々のシステム化計画を立案することが重要

2.2 重要と考えたシステム化方針
 次のようなシステム化方針を明確化

  • オフィスシステムやネットワークなどのシステム基盤の整備方針
  • 集中システムや分散システムなどのシステムアーキテクチャの方針
  • パッケージソフトエア利用や独自開発などの開発・導入方針
  • ASPなどの外部リソースの活用方針
第3章 情報システムの全体構想の評価
(設問ウの答え)
 システムをビジネスの変革に柔軟に適応させ,ITの革新的な変化を取り入れるための様々な工夫をシステム化方針に盛り込んで,情報システムの全体構想を立案できたか?
問3 統合型業務パッケージの導入計画立案
設問/章 アウトラインとキーポイント
第1章 統合型パッケージの導入計画
(設問アの答え)
1.1 統合型パッケージの導入の目的
 業務改革や情報の統合などを目的として,ERPに代表される統合型業務パッケージを導入

1.2 統合型パッケージの導入計画の概要
 全体最適の視点で導入するものであり,特定部門のシステム化ニーズにこたえたり,個別業務課題を解決したりするものではない
第2章 導入計画立案の基本方針と重要な観点
(設問イの答え)

2.1 導入計画の基本方針
 ニーズの異なる部門間の調整をスムーズに行ったり,適正な機能に追加・変更を行ったりするために,導入の基本方針を明確にする
 基本方針には,パッケージの提供するベストプラクティスの適用方針,既存の業務プロセスとのギャップに対する機能の追加・変更方針・プロジェクトの運営方針,段階的移行または一斉移行などの移行方針などを盛り込む

2.2 基本方針の重要な観点
 次のような観点が重要である

  • 業務プロセスの抜本的な再構築を実現するベストプラクティスの適用方針であること
  • 仕様決定段階などで,個別業務ニーズへの対応に際して明確な判断のできる機能の追加・変更を方針であること
  • 全体最適の視点から,トップダウンによって効果的かつ効率よく導入を推進できるプロジェクトの運営方針であること
  • 既存システムからの移行や,新業務プロセスへの移行の準備を考慮した移行方針であること
基本方針の評価(設問ウの答え)  導入を成功させるためには,基本方針の明確化は不可欠



平成14年度解答例プロジェクト
2002.10.06〜11.04
午後T解答提供 橋口、馬郡(JSAG)
須藤さん(今回受験者)
午後U解答提供 橋口(JSAG)
午後U解答ポイント 藤井(照)(JSAG)
当日問題入手協力 TAC様
問題文電子化 滝沢(JSAG)
TAC窓口 藤井(照)(JSAG)
とりまとめ 中西(JSAG)


Copyright (C) 2004 Japan Systems Analysts Group. All rights reserved.