【ITの転職に有利な資格】転職前になにかひとつ資格を取得しておく

資格を取得してから転職するのがベスト

医師として働くには医師免許が必要ですし、弁護士は弁護士資格が必要です。調理師、危険物の取り扱い、教員……すべて免許や資格が必要です。しかしITエンジニアには免許がありません。どの企業で働く上でも、免許や資格の取得が必須というわけではないのです。自分でITエンジニアと名乗ればあなたはその日からITエンジニアです。だからこそ、ITエンジニアである証として資格を取得しておくことが転職の際の武器となります。

プロジェクトマネージャとして働くのも、資格がなくても就くことは可能です。現場での経験と実績さえあれば問題なく業務に当たることができます。しかし情報システムの重要性は数十年前と比べ物にならないくらいに高まっています。そんな状況下の中で、いくら実績と経験があったとしても体系的な教育も受けず、知識量の証明である資格もないとなれば面接官の信頼を得るのが難しくなります。

資格試験に合格したからといって実務的な能力が高まるわけではありません。業務に必要ない部分も多々あることもあるでしょう。しかし学問とはさまざまな事象を抽象化して体系化するものです。未経験のことや他分野の業務も含めて基礎知識として習得しておけば何らかの形で役立つことも多いです。

また情報処理技術者試験の高度試験では論文が出題されます。自分の業務を改めて体系化することで応用力や判断力を鍛えることもできるでしょう。

実際、国や自治体のシステム調達を依頼する場合には資格を有しているものが参画することが条件にあげられることもあります。実践で培った技術と知識が最も重要なのは確かですが、資格取得を目指すことはステップアップにもつながります。仕事の合間を見つけて積極的に取得を目指していきましょう。

IT業界の代表的な資格

IT分野の代表的な資格と、それに対応する業務について紹介します。

1.中小企業診断士、ITストラテジスト、ITコーディネータ

情報システム戦略を正しく理解し、情報システム全体、業務モデルの体系を検討するのに役立ちます。

2.中小企業診断士、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト

各種業務プロセスについての専門知識とシステムへの知識の双方を活用しながら、ユーザにとって適切なシステムを提案するのに役立ちます。

3.ITストラテジスト、ITコーディネータ

情報技術を適用するために企業のビジネス活動をモデル化し再構築することができる

4.中小企業診断士、ITストラテジスト、ITコーディネータ

主要企業の業務プロセスの状況やユーザ企業の業務プロセスの状況などその業種ごとの専門知識や業界独自の慣行などにかんする理解と知識を得ることができる。

5.Microsoft、オラクル、SAPなど各種ベンダ資格

情報システムの実現方法をはじめソフトウェアパッケージなどの汎用的な知識を持ち、適切な選択をすることができるようになる。

6.基本情報技術者、応用情報技術者、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト、各種ベンダの資格

基本的な要素技術に関する知識、技術、それによる影響などを理解し、適切な情報システムを構築できるようになる。

7.ITストラテジスト、ITサービスマネージャ

システムの運用、業務運用などに適切な評価基準を設定し、分析と評価を行うことができる。

8.ITストラテジスト、ITコーディネータ、ITサービスマネージャ

多数の企業へビジネスを展開することを念頭にソフトウエアやシステムの汎用化を行うことができる。

IT関連の国家資格もあります

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施しているのが情報処理技術者試験です。情報処理の促進に関する法律に基づいて、経済産業省が一定の水準であることを認める国家資格です。この試験は歴史が古く昭和44年からあります。当時はプログラマを対象とした第一種と第二種の情報処理技術者認定試験でした。

ITパスポート試験

社会人や学生が備えておくべき基礎的な知識を証明する試験です。

基本情報技術者試験

ITエンジニアとして基本的な知識を問う試験です。ほとんどのIT企業で取得が推奨されます。

応用情報技術者試験

ソフトウェア開発に必要な一通りの知識が必要な試験です。

高度情報処理技術者試験

さらに専門職種としての実力を証明するための試験です。高度IT人材として確立した専門分野を持っており、業務において中心的な役割を果たすとともに、技術支援を行う者が受験対象であり、試験の難易度はもっとも高く、合格率は13~15%程度です。この資格を持っていると企業ではかなり優遇され、特別手当が支払われるケースも多いようです。

技術士試験

情報処理技術者試験とは異なり、文部科学省が認定する国家試験です。科学技術に関する幅広い資格分野が設定しているため世間から高い評価を得ることができる資格です。筆記、論文、口述と試験内容は多岐にわたり、極めて難易度の高い試験です。しかしITエンジニアとして更にスキルアップしたいのであれば総括的な位置づけとしてチャレンジする価値はあるでしょう。

ITコーディネータとは

ITコーディネータの役割

ITコーディネータは経済産業省が推進する資格で、経営とITを橋渡しする人材として2001年に設けられた資格です。システムを開発・導入する際に問題となっていたのは、開発するベンダが業務やその業界の経営に関して知識が足らず、システムにうまく反映されなかったり要件の変更が相次ぐなどして、システム開発に遅延が発生したりプロジェクトそのものが失敗するケースもあったのです。ITコーディネータはこのような問題に対処すべく、中間職としての役割を果たすことが求められます。

多彩な資格を駆使するITコーディネータ

ITコーディネータとして活躍する人の6割ほどは、経営系の資格を保持しています。例えば、公認会計士、税理士、中小企業診断士などです。IT系の資格も当然持っていて、PMP、ITストラテジスト、システム監査技術者などの資格があります。経営者とITの橋渡しをするということは、それぞれの側面からアドバイスを行う必要があるためこのような資格構成が必要になるのです。

ITコーディネータになるためには

ITコーディネータになるためには、ITコーディネータ試験への合格が必要です。それ以外にITコーディネータ資格認定用ケース研修の受講が義務付けられます。永久的な資格ではなく、資格保持を維持するためには毎年資格更新が必要になるなど、実務を経験しつつ継続的な学習が求められる資格と言えます。

世界共通でITスキルを評価するGAIT

GAITはITスキルを世界共通で評価する唯一の試験です。約160か国の試験センターで受験でき、全132問の選択式問題で、合否判定ではなくTOEICのように990点満点のスコア形式で評価します。

GAITで出題される問題は、OS、データベース、ネットワークなどの7分野22カテゴリから幅広く出題され結果はチャートグラフで示されるため、受験者は自分の強みを結果から視覚的に判断することができます。

スコアによってレベル認定があり、ゴールドは700~990、シルバーは480~699、ブロンズは300~479、299点以下は不合格となります。スコアの有効期間は合格後1年間となっています、その理由は要素技術に関する問題が多く要素技術の知識は陳腐化が早く最新技術への更新が重要だからです。

GAITは世界標準であり、世界的に活躍するエンジニアが対外的に実力を示すために有効です。GAITは7分野22カテゴリから出題されるため、TOEICのようにトータルスコアで高い点数をたたき出さなければいけないわけではありません。

高い点を取ることは幅広い知識に長けていることになりますが、特定の分野に精通していてそれを武器に仕事をしている人にとっては高得点でなくてもいいのです。自分にとって全体的なスコアが必要なのか、特定カテゴリのスコアが必要になるのかを見極めGAITの試験結果を活用することになります。自分が尖がっているのか、そうでないのかアピールポイントを客観的に評価できるのがGAITとなります。

代表的なベンダ資格

ベンダ資格は国家資格などとは異なり、ITを代表する製造、販売している企業が自社製品や技術に関する知識を有していることを証明する資格となります。そのため、より実務に近く有効な資格で受験費用はその分だけ高額になります。

以下に代表的なベンダ資格を紹介します。

インフラ系

マイクロソフト製品やリナックス製品の資格が対象となります。マイクロソフトの場合は、MCP→MCSEへとグレードアップしていきますが、インフラエンジニアとしてはMCSE取得時点で一人前と認められます。リナックスであれば、レッドハット認定資格やLPICなどがあります。

ネットワーク系

ネットワーク系で有名なのはシスコシステムズが提供している認定資格です。資格体系は様々に分岐しているので複雑ですが、次のような資格があります。

CCNA

TCP/IPの基礎とルーティング/スイッチングの知識が問われます。シスコの製品を使っているかどうかに関係なく、ネットワーク技術者の基礎知識を証明するために資格取得する人も多くいます。

CCNP

大規模ネットワーク、インターネットワークサービスなどの運用に必要なスキルを認定します。システムの構築、管理、運営におけるスキルの重要性から生まれた資格です。

CCIE

シスコの提供する資格の中では最高位に位置付けられ、国際的に通用する資格です。ネットワーク構築、リモートアクセスなどをターゲットにしていて、ペーパーテストのほかに2日間の実務試験があり合格は極めて難しいとされています。

IT系以外の経営に関する資格

IT系資格以外の経営関連資格について見てみましょう。
ITと経営は切り離して考えることはできませんので、経営関連資格について取得することが
経営との直接関連度を高めていくことに繋がります。

中小企業診断士

経営コンサルタントとして必要になる国家資格です。受験人口は増えていますが、合格は非常に難関だと言われています。企業経営に必要な様々な分野の知識が必要になり、経営、財務、会計、マーケティング、法務、情報システムなどが対象になります。資格取得後はスキル証明として大いに威力を発揮しますし、ITストラテジストとの親和性が高い資格となっています。

簿記検定、公認会計士、米国公認会計士

会計領域における資格として有効になります。簿記検定は国内で最もメジャーな資格として受験者は幅広い層となっています。また、公認会計士の資格を取ることでより専門性の高い知識があると認められる他、米国公認会計士の資格も国内で受験可能となり、合格すればアメリカで通用する会計知識が認められます。

マーケティングビジネス検定、ビジネス法務検定

企業におけるマーケティング領域や法務に関する検定になります。近年、注目を集めているビッグデータの活用などは、マーケティングビジネスには欠かせない存在で一見すると全く関連性が無いデータでもITと関連付けることで有効性を発揮することが出来ます。

TOEIC

トーイックは合否判定ではなくスコア形式での英語力を判断するテストです。10~990点で5点刻みになっています。企業内において英語力を客観的に判断するために用いられます。